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今回、大谷工業・第3世代のために経営手法をまとめました。
その手法の根幹を成すのは、会社を存続させ、社員とその家族を幸せにするためには、急成長を目指す経営よりも、会社をつぶさない経営を目指すべきであるという考え方です。
大成功を目指すのではなく、小成功を目指して、結果的に夢を実現するための経営のやり方を記しました。
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| 従 業 員 | 行 動 | 考え方(価値観) |
|---|---|---|
| A(行動も価値観もよい人) | ○ | ○ |
| B(行動はダメだが価値観はよい人) | × | ○ |
| C(行動はよいが価値観がダメな人) | ○ | × |
| D(行動も価値観もダメな人) | × | × |
この四人を会社はどう評価するか?
A…会社の将来を担ってくれる人材
B…有能な上司をつければ花開く人材
C…即座に辞めてもらうべき人
D…ゆっくり辞めてもらうべき人
「考え方」が×であるCもDも「辞めてもらうべき人」になっています。AやBのほうが組織には重要だということなのです。このことは価値観の共有が、規模の大小を問わず、すべての組織にとって成功の重要な要因であることを示しています。
○「人使い」で悩んでいるヒマはない
社長には多様な価値観をもった社員たちを束ねる余裕などありません。会社の社長が「人使い」の問題で悩んでいたら、マトモな経営などできません。
社長は、ヒト、モノ、カネのすべてを見ています。そんな状況の中で、社長と違う意見ばかりを言う社員を使いこなそうとするのは、土台ムリです。
しかも人数が少ないので、一人、価値観の違う人間がいたり、社長に反発ばかりする人間がいたりすると、悩み、会社全体がおかしくなってきます。
逆に価値観が同じ人間の集団になれば、全体が明るく活発になり、社長も自在に動けるようになります。そのとき、組織の力が100%発揮され、会社が成長していく土台ができます。
価値観が違う社員は「腐ったミカン」
○「腐ったミカン」
当社の理念に共感していない社員は要注意です。幹部クラスの人間であれ、新入社員であれ、です。
会社がこういう社員を抱えていると、危険な状態に発展しかねません。社長の英断で早めに辞めさせないと、会社はバラバラになってしまいます。
価値観の違う人間は、必ず周りを巻き込み、悪い影響を及ぼしてしまうものです。
「腐ったミカン」は早く取り除かないと、周りまで腐らせてしまいます。
「腐ったミカン」は、早めに取り除けば被害を最小限にとどめておくことができます。
○「腐ったミカン」は早めに排除する
現場を嫌って帳簿の数字だけで会社経営をしようというのは、浅はかな考えです。
他のミカンの色が変わり始めたことにも気づくことができませんから。
価値観を変えるのは、至難の業です。「腐ったミカン」を取り除いて、「新しいミカン」を入れていく以外に方法はありません。
リーダーの選定は《価値観→スキル→実績→マネジメント能力》で行う
○「リーダー」を成績で選んではいけない
現場責任者は、当社の「人づくり」をするうえで重要な役割を果たします。
社長の目を届かせることができる最下級の役職が、現場責任者「現場リーダー」です。
先ほど現場の「腐ったミカン」に目を光らせる必要があると述べましたが、そのために当社で一番重要なのが、この「現場リーダー」の人選をどうするかということです。
現場リーダーは絶対に、社長と同じ価値観をもつ人を選びます。
なぜなら、現場リーダーが社長と異なる価値観に基づいて自分の部下に指示・命令を出していたら、社長の目の届かない社員がみんな、異なる価値観をもつことになってしまいます。
○スキル、マネジメント能力は二の次
当社ではリーダーを、組織の価値観を共有できているかどうかを、第一の条件として選ばなければいけません。技術やマネジメント能力は二の次です。
「現場リーダー」に求められる条件は、重要度が高い順から、
価値観→スキル→実績(数字)→マネジメント能力 となります。
たしかに、技術や実績も大切です。ですが、それはやはり二番目、三番目の条件です。
そんなことよりも、社長と価値観が相容れない人を選んで、社内が不安定になるほうが恐ろしいです。
価値観の共有は採用からスタートする
○まず会社の価値観を確立する
「採用」は、組織を同じ価値観の人で固めるためには最良で、いちばん能率的な方法です。はじめから価値観の同じ人を採用しておけば、後から人を辞めさせなくてすむからです。「腐ったミカン」が他のミカンを腐らせる可能性もないので、会社のリスクも少なくなります。
○面接で価値観が合う人を見極める方法
しかし、短い面接の時間で相手の価値観を見抜くことは容易ではありません。
人間同士が互いをわかり合うには時間がかかります。
価値観は、人間の心の中でも深い層に位置するものですから、簡単には見えてきません。言い方としてはよくありませんが、極端な実践例で「脅かす」のです。
こういうやり方をすると、応募者の反応は分かれます。目を輝かす人がいる一方で、戸惑うような表情をする人が出てきます。
目を輝かせて聞く人は、だいたい価値観が一致します。
戸惑うような表情をしたり、興味のなさそうな表情をする人は、価値観が相容れません。人の価値観は、そう簡単には変わりません。価値観が異なる人の考えを入社後に変えるのは、非常に難しいと思っています。
○スキルをつけたいだけの人はお断り
「自分がやりたいこと」ばかりを語る人は、お断りします。当社の方針や考え方を棚に上げてしまう姿勢が、社風に合わないです。
会社の理念は、社員一人で実現できるものではありません。
当社の価値観を共有できるかどうかのほうが、個人のスキルや能力よりも大切です。
会社の「人づくり」「組織づくり」には価値観の共有が大切です。
それを達成する採用を行うには、「価値観を共有できる人かどうか」を見極めることが大切です。
重要なのは価値観の共有であって、社員がスキルをつけたいかどうかは二の次です。はっきりした目的意識があるにこしたことはありませんが、必要条件ではありません。
面接では、相手の意思や志望の動機に目を奪われがちですが、着目すべきは組織の価値観になじめるか否かなのです。
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○オンリーワンになれる分野を見つける
大手企業やライバルがやらない独自の強みを活かすことができれば、競争相手のいない市場で戦うことができます。
競争相手がいない状況なら、よけいな宣伝費や経費をかけずに商品をどんどん売ることが可能になります。まさしく一人勝ちできるのです。
とはいえ「現実のビジネスでは、独占契約や特許をもっていなければ一人勝ちなんてできるはずがない」と思う人も多いです。
しかし、それはまったくの誤解です。
オンリーワン戦略というと、昨今流行のIT企業やベンチャー企業を思い浮かべますが、オンリーワンになることは、製造業はもちろん、飲食業、不動産業、建築業、サービス業、小売業、卸売業など、すべての業界で可能です。
その切り口は、朝礼、挨拶、掃除に始まり、社長の評判、社長の人脈、コスト、仕入先、企画力など、あげればきりがありません。
「儲かりそう」という切り口から競争相手の多い市場で戦い、大手企業に負けて赤字になってしまう会社がたくさんあります。独自の強みもなく、「儲かりそう」という理由だけで大手企業がたくさんいるマーケットに入っていっても、利益の出る会社にはなりません。
当社には、コアなお客様のニーズをしっかりと汲み取り、お客様に感動してもらえる商品や、きめの細かいサービスを提供することなど、小さいからこそできる強みがたくさんあります。
今までにない切り口を見つけると、小さな会社でも大きな利益を生み出す事業構造がつくれるのです。





